プロが教える健康のための予防医学

高齢化が進む昨今、病気や健康への不安は誰もが抱える悩みではないでしょうか。いち内科医の立場から一般の方へ分かりやすく、健康でいるための予防医学について説明していきます。

2019年03月

皆さまこんばんは。

前回告知した通り、ブログのサイトを移転致しました。もちろんここのサイトもこれまで通り残しておきますので、気になる記事があったらいつでも読んで下さい。


そしていつも読んで下さっている皆さま、大変お手数ですが、新サイト、内科医みうの、お医者さんに聞けない耳寄り予防医学 の方もよろしくお願い致します。↑下線部をクリックするとリンクになっております。

それでは、今後ともよろしくお願い致します。
おやすみなさい。

今週は多忙で、しばらく更新できませんでした。さて、突然ですが、当ブログのことについて、実は一部で大変好評のため、読者の方がいる限りは今後も続けようと考えています。

運営に際して、今後さらに見やすく、機能面でも充実したものを提供するために、現在サイトのお引越しの準備をしております。


また新しく立ち上げたサイトの準備ができましたら、追って告知致しますので、どうか今後ともよろしくお願いします。


次回のテーマは「虫歯の行く末」ということで、管理人自身も虫歯体質で昨年は毎週歯医者さんに通っていました。歯だから最悪死にはしないしいいや、と言う方も稀にいらっしゃいますが、虫歯は放置しておくとあなたの健康を脅かす怖い病気に発展します。それを防ぐためにどうするか、ということを一緒に考えていきましょう。

以下蛇足というか虫歯つながりでのトピックについて、完全なる私見ですが考えてみました。読み飛ばしてくれて結構です。


ところで、今問題となっている2歳のお子さんの歯科麻酔での事故。「麻酔の中毒」が原因の事故、と報道されています。麻酔の中毒といっても色々あると思いますが、実際に歯科麻酔に使うリドカインの添付文書(説明書のようなものです)を調べたところ、おそらく麻酔薬の血中濃度が急激に高くなったことにより、リドカイン の副作用である痙攣、呼吸抑制からくる低酸素脳症が死亡原因と推測されます。麻酔薬の血中濃度が高くなった原因は、警察の調べでは投与量は問題なかった、と書いてあるので過量投与ではなく、血液内への移行が多かった、あるいは速かったのではないかと思います。麻酔の注射針が歯茎の毛細血管の中にあり直接麻酔薬が入った可能性もありますが、治療後に症状が出ていたようなのでおそらくは徐々に浸透したのでしょう。もう1つの要因としては、体重の違いだと思います。小さいお子さんにあまり薬は使いたくないですが、我々は止むを得ずお子さんに薬を出す時、お子さんの体重何kgあたり、どれくらいで、という計算の方法をとります。
しかし、麻酔は飲み薬でも静脈注射薬でもないので、おそらくそうして明確な基準がないのでしょう。例えば足を切って縫う時に、多少麻酔を多く使っても問題はありません。しかし、歯茎は毛細血管が多いので、血中濃度が上がりやすいんだと思います。

以下、リドカイン 歯科麻酔用キットの添付文書より引用

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また原著論文などの文献も調べましたが、体重ごとに何mlまで使って良い、といったような記載は調べた限りではなく、そもそも小児では歯科麻酔への苦痛や恐怖が強いため、ガイドラインを作るに足るエビデンスを得ること自体が難しいようですね。

結論としては、現状では体重の小さい小児に対する歯科治療は必要最小限とし、麻酔薬の使用時には血中濃度上昇による中毒症状にアフターケアも含めて十分注意する必要があると考えます。


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こんばんは。今日は雨ですが、最近寒さが過ぎ、花粉の季節がやってまいりました。管理人も、昔は平気だったのですが去年あたりから花粉に敏感になり、目がかゆくなったり、鼻水が異常に出たりと悩まされるようになりました。

そこで今回は、花粉症について勉強していきましょう。

現在、日本人の4人に1人が花粉症だといわれています。花粉症は、スギ、ヒノキなどの花粉が原因で、くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状を起こす病気です。アレルギー性鼻炎は、原因物質(アレルゲン)のによって2種類に分けられます。


①季節性の花粉症

花粉の飛ぶ季節になると起こる、季節性のアレルギー性鼻炎。スギ、ヒノキ、ブタクサなど60種類ほどのアレルゲンがある。

②通年性のアレルギー性鼻炎

ハウスダストやダニ、ゴキブリ、ペットの毛など一年中あるものがアレルゲンとなり起こる。

では、具体的にどのような対策をすればいいのでしょうか?


①マスク

地味ですが、効果は絶大。吸い込む花粉の量が1/3以下になります。薬局などで使い捨てのものが売ってますので花粉症に悩む方は春の必須アイテムと言えます。

②うがい、手洗い、目や鼻の洗浄

アレルゲンは目や鼻や口の粘膜に付着して、アレルギー反応が起こり、かゆみ物質が分泌されます。よって、こまめに手洗いやうがい、洗顔をしてアレルゲンをなるべく洗い流しましょう。鼻水の症状がある方は、鼻の粘膜もよく洗ってください。


   






③メガネ


マスクなどと同様、物理的な遮断は効果的です。一般的にメガネをすることにより目に入る花粉の量は約半分になるとも言われています。またコンタクトの方は、コンタクト自体の刺激と相まって、眼球の粘膜への刺激が倍増するので、春シーズンは思い切ってメガネにイメチェン!してみてもいいかもしれませんよ。

④服


花粉は衣服にも付着します。暖かくなってきたので、モコモコした素材の服を着る方も減ってきたと思いますが、ウール素材の服は花粉を吸着しやすいので避けた方が無難です。反対に、綿や化学繊維の素材は花粉を吸着しにくいと言われています。そろそら衣替えの季節ですので是非ご検討を。

⑤換気

外の天気がいいと、空気の入れ替えを。
したくなりますよね。しかしこの空気の入れ替えでも春は大量の花粉が部屋の中に侵入してしまいます。空気の入れ替えをする時は、隙間を10cm程度にしておくと入り込む花粉の量を減らせます。


⑥薬

書き忘れてましたが、もちろんアレルギーの薬も有効です。アレグラを筆頭に、今や薬局でも普通に手に入るようになりました。基本的には病院で処方されるものと成分は一緒です。
眠気がくる、などの有名な副作用以外はこれといってデメリットも思いつかないので、症状の強い人にはオススメです。私も去年から飲み始めました^_^

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こんにちは。今日は雨でまた少し寒いですね。
昔、母が天気や季節の変わり目は変な人が多いから気をつけなさい、とよく言っていたのを思い出しました笑


さて、今日のテーマはめまい、にしました。
内部事情を言うと、ブログも一生懸命更新していますがまだ残念ながらアクセス数が伸びない状況です。一部の読者の方から、まだちょっと内容が難しいのでないか、とのご指摘も頂きましたので、今回はなるべく難しい話は抜きにして、内科の外来で多い症状の1つに「めまい」があります。

めまいの原因は大きく分けると、

①中枢性のめまい(脳からきている)

②末梢性のめまい(耳からきている)


に分けられます。結論から言ってしまうと、だいたい8割〜9割のめまい症状は、②の耳からくるめまいのことがほとんどです。耳には三半規管というものがありますが、そこにある耳石という石のようなものが、姿勢や頭の位置によってずれたり動くことでめまいが起こります。

この病気自体では命の危険はありませんが、逆に特効薬もありません。点滴をすると楽になる方が多いので、点滴することが多いですが、特別な薬が入っているわけではなく、点滴で寝て休んでいるうちによくなる、というのが本音です。②については、他にメニエール病とか、前庭神経炎とか、突発性難聴といった耳鼻科の病気があります。前庭神経炎は風邪などのウイルス感染などがきっかけで起こることもありますが、原因はまだよく分かっていません。メニエール病や突発性難聴は、ストレスがきっかけで起こることが多い病気です。

①に関しては、②と違い、脳梗塞などでめまい症状が起こっている場合のことです。基本的には①に関しては緊急性の高い病気なので入院や専門的な治療が多くの場合必要になります。


脳梗塞というと、普通は麻痺が出るんじゃないの?と思われると思いますが、小脳と呼ばれる平衡感覚を司る脳があり、そこにいく血管が詰まるとめまいがしたりうまく歩けなくなったりします。

①なのか②なのかの診断は難しいですが、確定的な診断は頭のMRIを撮るしかありません。夜中や休日はMRIが撮れない病院もあるので診察で見極めるしかないこともあります。

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こんばんは。最近はだいぶ暖かくなってきましたね。さて、健康診断シリーズですが、最終章になります。凝固系とは何か。

血算編でも少し話しましたが、例えば怪我をしたりして、血管に傷が入ると血が出ます。この時にまず傷ついた、まあ分かりやすく言えば小さい穴が開いた血管の、穴を塞ぐのが血小板でした。しかしそれだけではまた何かの拍子にポロっととれて出血してしまうので、血小板を助ける存在が必要です。それは凝固因子というものです。血小板でできた血栓(血管の傷を塞ぐフタだと思ってください)をさらに補強するように、凝固反応というものが起こり血小板の周りをセメントのように固めて補強します。こうして傷のセメント工事が完了するのです。

簡単に言うと、血が出たらとりあえずの止血を血小板が、そして徐々にその補強を凝固因子が行うということです。


と、ここまで書いておいてなんですが、健康診断ではこの凝固系という検査まではしないことがほとんどです。なぜかというと、健康診断の主な目的は、高血圧とか糖尿病、高脂血症などの症状はないけどほっとくとヤバイ病気、を早くに見つけるものだからです。この凝固系という機能が狂うときは、何かしら原因があり、他の機能に既に影響が出ていることがほとんどです。稀に血友病などの、血が止まりにくくなる病気、ではそもそもの状態として凝固因子の不足があるのでこの凝固系の検査を調べる必要がありますが・・・


脳梗塞の話とも関連しますが、血栓には、動脈系の血栓と、静脈系の血栓があります。

動脈とは全身に酸素を送るための酸素の多い血液が流れ、静脈とは全身の臓器で酸素を吸った後の、酸素が少なく二酸化炭素が多い血液のことです。

動脈は流れが速く、血小板が集まってできる血小板血栓ができやすいです。

一方静脈は、流れが遅く、さっき説明した凝固因子の1つである、フィブリン血栓ができやすいと言われています。

同じ「血栓」でも、このように動脈系と静脈系では血栓の種類が違いますので、血栓予防、つまり血液サラサラにする薬も、種類が違います。


動脈系の血栓予防には、例えばアスピリンのような抗血小板薬と呼ばれる薬が使われます。その名の通り、血小板血栓を予防するわけです。これは心房細動以外の原因で起こる脳梗塞の治療や、狭心症、心筋梗塞の治療にも使われます。

一方、静脈系の血栓の予防には、抗凝固薬と呼ばれる薬が使われます。これは心房細動でできる血栓や、足の静脈にできる血栓の予防などに使われます。昔はワーファリンという薬の1択でしたが、ここ10-20年で新しい薬が作られて既に日本も含めた世界の多くで大活躍しています。機会があれば詳しく説明したいですが、簡単に言うと、ワーファリンは昔からある、安い、納豆は食べちゃダメ、採血を時々しないといけない、という薬です。新しい抗凝固薬は、納豆OK、採血も毎回は不要、その代わり薬価が高い、という特徴があります。


今回は健康診断というタイトルからはだいぶ脱線してしまいましたね。もしよかったら応援ブックマークをしてくれたら励みになります。このエントリーをはてなブックマークに追加

それではまた。



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