こんばんは。最近はだいぶ暖かくなってきましたね。さて、健康診断シリーズですが、最終章になります。凝固系とは何か。

血算編でも少し話しましたが、例えば怪我をしたりして、血管に傷が入ると血が出ます。この時にまず傷ついた、まあ分かりやすく言えば小さい穴が開いた血管の、穴を塞ぐのが血小板でした。しかしそれだけではまた何かの拍子にポロっととれて出血してしまうので、血小板を助ける存在が必要です。それは凝固因子というものです。血小板でできた血栓(血管の傷を塞ぐフタだと思ってください)をさらに補強するように、凝固反応というものが起こり血小板の周りをセメントのように固めて補強します。こうして傷のセメント工事が完了するのです。

簡単に言うと、血が出たらとりあえずの止血を血小板が、そして徐々にその補強を凝固因子が行うということです。


と、ここまで書いておいてなんですが、健康診断ではこの凝固系という検査まではしないことがほとんどです。なぜかというと、健康診断の主な目的は、高血圧とか糖尿病、高脂血症などの症状はないけどほっとくとヤバイ病気、を早くに見つけるものだからです。この凝固系という機能が狂うときは、何かしら原因があり、他の機能に既に影響が出ていることがほとんどです。稀に血友病などの、血が止まりにくくなる病気、ではそもそもの状態として凝固因子の不足があるのでこの凝固系の検査を調べる必要がありますが・・・


脳梗塞の話とも関連しますが、血栓には、動脈系の血栓と、静脈系の血栓があります。

動脈とは全身に酸素を送るための酸素の多い血液が流れ、静脈とは全身の臓器で酸素を吸った後の、酸素が少なく二酸化炭素が多い血液のことです。

動脈は流れが速く、血小板が集まってできる血小板血栓ができやすいです。

一方静脈は、流れが遅く、さっき説明した凝固因子の1つである、フィブリン血栓ができやすいと言われています。

同じ「血栓」でも、このように動脈系と静脈系では血栓の種類が違いますので、血栓予防、つまり血液サラサラにする薬も、種類が違います。


動脈系の血栓予防には、例えばアスピリンのような抗血小板薬と呼ばれる薬が使われます。その名の通り、血小板血栓を予防するわけです。これは心房細動以外の原因で起こる脳梗塞の治療や、狭心症、心筋梗塞の治療にも使われます。

一方、静脈系の血栓の予防には、抗凝固薬と呼ばれる薬が使われます。これは心房細動でできる血栓や、足の静脈にできる血栓の予防などに使われます。昔はワーファリンという薬の1択でしたが、ここ10-20年で新しい薬が作られて既に日本も含めた世界の多くで大活躍しています。機会があれば詳しく説明したいですが、簡単に言うと、ワーファリンは昔からある、安い、納豆は食べちゃダメ、採血を時々しないといけない、という薬です。新しい抗凝固薬は、納豆OK、採血も毎回は不要、その代わり薬価が高い、という特徴があります。


今回は健康診断というタイトルからはだいぶ脱線してしまいましたね。もしよかったら応援ブックマークをしてくれたら励みになります。このエントリーをはてなブックマークに追加

それではまた。



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